
吹抜け構造は何も面積の広い豪邸のみで造られているわけでもありません。ごく一般的な住宅でも注文さえ行うことで造られている設計デザインです。子供が住む家や和室を伴っている家でも吹抜け構造は可能ですが、子供やお年寄りをはじめとして住むには危険に注意したいこともあります。
小さな子供がいるご家庭では、吹抜け構造の手すりや階段、上階からの転落,転倒に充分に注意します。子供の行動特性には、興味、好奇心のままに動いてしまい危険をかえりみないということがあります。特に吹抜けの上から落下してしまう可能性もあります。子供はまだ経験がないために、こういう危険なことをすれば痛い目に遭うということもわかっていません。大人が大丈夫と思っていても高い場所に平気で登ってしまう…ということが多いのです。通路や手すりを設けていると、そこからの落下が気になります。
一般的な家の吹抜けは面積も限られているためにロフトのような感覚で子供たちの立ち入りを許していますが、そうではいけません。子供はさほど高くない位置からジャンプするという遊びが大好きです。川での飛び込み、バンジージャンプなどの遊びを平気で行うように大人が思う感覚とは異なるのです。
そこで、子供の行動特性を懸念して注文住宅をつくるときには手すりや通路を避けるようにしましょう。高い位置に足を踏み入れるようなことがないような環境を作るのです。老人にも同じような注意が必要です。大人の場合には興味や好奇心から高い場所に行くわけではありませんが、運動能力の衰えや老眼という原因からも、転倒してしまうケースがあります。一般家庭の注文住宅だからこそ起こる可能性のある死角、少し高い程度の位置から転倒しやすいデザインは避けましょう。通り道が手すり付きでついているというデザインは海外の物件のようにおしゃれですが、機能的には危険もはらんでいるのですから、安全性を第一と考えてデザインを決めたいところです。”